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日産とルノーのゆくえ

フランス、ルノーへの出資縮小検討する用意-経済相がAFPに語る
Bloombergブルームバーグ
フランス政府は、同国の自動車メーカー、ルノー日産自動車とのアライアンス強化に向け、ルノーへの15%の出資の縮小を検討する用意がある。
ルメール仏経済・財務相のインタビューでの発言を引用し、AFP通信が伝えた。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6326099

 

日産にしてもルノーにしても、こんなところで争ってる場合じゃないはずなんですけどね。
FCAにしても。

自動車メーカーの競争は、自動車としての基本技術はもう完成されたものになると同時に、ITとの融合や次世代エンジン、自動運転といった新技術への対応を迫られています。
そのためには次世代技術への開発投資と、そのための資金調達力、そしてデファクトスタンダードを獲る争いでもあります。

それに必要なのはシェア。
とにかく台数を確保すること、世界中に拠点を確保することが重要なポイントになります。

現在の自動車販売台数ランキングでは、1位にフォルクスワーゲンVW)、2位に日産・ルノー・三菱連合、3位にトヨタとなっています。
(2018年)
http://nvs.nikkei.co.jp/research/20190320-column-industry-analysis-report/

その一方で利益率を見ると、トヨタが2.5兆円、VWが1.5兆円、日産・ルノー・三菱は3社合計で1.5兆円。
世界の自動車業界トップ3を争う3社の中で、ルノーと日産の内部分裂はマイナス要素でしかありません。
そうでなくとも、VWトヨタに比べて、グループ間の結束が弱いルノーと日産の間にFCAも入ってくるとなると、より内部の主導権争いが悪化するイメージしか予測できません。。。

販売台数ランキングでは、この後に4位のGM、5位にヒュンダイ、6位にフォード、7位にホンダ、そして8位にFCAが出てくる訳ですが、恐らくこの後も、自動車メーカーの再編は続くでしょう。

一時期「400万台クラブ」と言われ、単独で400万台を売れない自動車メーカーは生き残れない、などと言われたことがありましたが、そのハードルは更に上がっていくのではないでしょうか。

日産は電気自動車、自動運転技術については先行している部分もありますので、その点を強みにルノーとの交渉、はたまた第三者となる他社との提携も見据えられると面白い展開がありそうな気がします。

いずれにしても、ルノーとの力関係(ルノーが日産の株式の約43%を保有していること)を見直さないことには、話は始まらなさそうですけどね。