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Super Formula 2019 R4 FUJI

スーパーフォーミュラ第4戦は富士スピードウェイ
2戦のオートポリス、3戦のSUGOに続き、この4戦目も雨。
幸いなことに大降りではなく、粒の小さな雨がしとしとと降り続く状況。
レース前には、一旦雨が上がったものの、各車がグリッドにつくと、再び雨が強くなってきた。

レース前のインタビューで、関口が「雨上がる方向で戦略考えてます。雨降らないで!」とまさかの戦略公開。
予選後にはセーフティーカースタートは辞めて欲しいとも語っていたらしいが、残念ながらセーフティスタートとなる。
結果的には雨の方も止むことは無かった。

予選結果

予選はナカジマレーシングの、64アレックス・パロウがポールポジション
2位にはINGINGの39坪井。
ルーキーの二人がフロントローを分け合うことに。
3位には前述の19関口。
4位に16野尻
5位ランキング2位の37キャシディ
6位ベテラン38石浦
7位8大嶋
8位はパロウと差を付けられてしまった65牧野
1山本は9位。やはり富士はあまり得意ではないのか。少しでもポイントを稼ぎたいところ。
10位に36中嶋
11位以下、17塚越、5福住、4国本、20平川、50アウアー、51ニューウェイ、7マルケロフ、3山下、18可夢偉
ティクトゥムに替わってぶっつけ本番でのデビューとなった15パトリシオ・オワードは最後尾。

セーフティーカースタート

雨が一向に上がらず、セーフティーカー先導でのスタートが宣告される。
隊列が整い、4周目、セーフティーカーが抜けてスタート。
大きな混乱、順位の変動はなく1コーナーをクリア。
100R後のアドバンコーナーでキャシディが野尻のインを突くが、野尻が抑える。
しかし、アドバンの立ち上がりでクロスラインを取ると、その後のダンロップオーバーテイク
キャシディが4位に浮上。

好調、可夢偉

後方では、小林可夢偉が好調。
5周目にポジションを2つ上げて17位。6周目にはさらに2つ上げて15位。7周目にはアウアーを抜いて14位。
ここで平川にスタート時に、スタートラインを超える前に前車を抜いてしまったということで、ドライブスルーペナルティ。
激しいウォータースクリーンの中でのことなので不運かもしれない。
この件もあって10周目には可夢偉が13位、12周目には塚越も抜いて12位まで上がる。

可夢偉が、その前方を走る山本、一貴、福住の9位争いの集団に近づく中、17周目最終コーナー手前で、山本尚貴がスピンアウト。
復帰はするものの、一貴、福住、可夢偉に抜かれ12位にダウン。ポイント圏外に落ちてしまう。

好バトル連発!

22周目、8位牧野と9位一貴のバトル。
1ポイントを賭けての争い。
メインストレートでオーバーテイクボタンを使うもオーバーテイクに至らず、コカコーラコーナーも抑えられるが、その後の100Rでアウトからオーバーテイク。牧野は踏ん張りきれずにコースアウト。
福住、可夢偉にも抜かれて、牧野は11位にダウン。

32周目、一貴が7位大嶋をオーバーテイク
ここで一貴のランプが赤色点滅となり、オーバーテイクボタンの残り時間が20秒を切ったことを示す。
まだレースは半分を超えたところ。この調子では終盤の争いが厳しくなるかもしれない。

8位に落ちた大嶋の後ろには、福住と可夢偉が近づく。
34周目の1コーナーで福住が前に出るが、オーバーランして、大嶋にポジションを奪い返される。
そして100Rでは可夢偉が福住の真後ろに。
最終コーナーで可夢偉がインを突き福住の前に。これで可夢偉が9位。福住は10位に落ちる。
36周目の最終コーナーで可夢偉が大嶋のインを突く。これで大嶋も抜き、8位。ポイント圏内に入る。
40周目には、福住が大嶋をオーバーテイク。9位に上がる。大嶋は10位。

可夢偉は決勝レースに向けてダウンフォースを増やしたセッティングに変えたことが幸い。
今日のオーバーテイクの大半は最終コーナーから生まれている。
最終コーナーのラインも、他車とは異なり、インを小さく回り、それでいてメインストレートでもしっかり加速している。

ピット戦略

42周目、レースも終盤に入るが、大半のクルマがまだ未ピットイン。
このままピット無しで走りきるのか、給油・タイヤ交換があるのか。
雨でアクセル全開率が低くなっているので、スタート時に満タンであれば無給油も可能。

43周目、ニューウェイがピットイン。
ここで給油中にマシン後部から火が・・・!
すぐに消し止められ、問題なくピットアウト。
前戦SUGOでも同様に火が出ていたので、何か問題があるのではないかと気になるところ。

白熱の上位争い、ポイント争い

このあたりで、5位争いを繰り広げる野尻、石浦の後ろに一貴が近づいてくる。

43周目、3位走行中の関口がピットイン。
やはりレース前に語っていたのは、雨が上がり、燃料の消費が増えるので給油が必要になることを想定していたということになる。
大きく順位を落とし、ピットアウト時に可夢偉と交錯するが、可夢偉が前に出て7位。
これでキャシディが3位。関口は8位。

またこのあたりで残り時間が気になってくる。
55周レースではあるが、同時に90分レースでもあり、90分を超えると新しい周回に入らずにレース終了となる。
残り8周で10分。1周1分45秒前後なので、53周あたりがファイナルラップになる。

47周目、ADVANコーナーで一貴が石浦のインに飛び込みオーバーテイク。これで一貴5位。

上位争いではキャシディが2位の坪井を約2秒差と追い詰めている。

48周目最終コーナーで、一貴が野尻の後ろに着きオーバーテイクボタンを使うが、すぐに時間切れ。
オーバーテイクならず。
しかし、ペースは一貴の方が速く、野尻を攻め続けるが、49周目の最終コーナーで一貴がオーバーラン
その後方では、6位の石浦可夢偉のバトル。一旦可夢偉が前に出るが、石浦がすぐに抜き返す。

50周目、キャシディが坪井のインに入るが坪井が押さえ込む。
メインストレートでも両車オーバーテイクボタンを使用し合ってのバトルとなるが、ここも坪井が押さえ込む。

51周目、可夢偉がついに石浦オーバーテイクで6位。

アレックス・パロウ初優勝!ナカジマレーシングは9年ぶりの優勝

53周目、トップのパロウが1コーナーをオーバーラン
この時点で90分を経過し、これがファイナルラップとなる。
その後は危なげなくファイナルラップの1周を走りきり、デビュー4戦目で初優勝を遂げた。

2位には坪井が守り切り、3位にキャシディ。
4位が野尻、5位一貴。
6位には、19位スタートから13台抜きの小林可夢偉
7位石浦、8位には関口が入り何とかポイントゲット。
以下、9位福住、牧野、山本、平川、大嶋。
14位にはデビュー戦となったパトリシオ・オワード。最後尾から6台抜きは上出来。
15位以下は国本、ニューウェイ、山下、塚越、マルケロフ。
アウアーは規定周回に足りず。途中でレースをあきらめ何度かピットインを繰り返しデータ収集に努めた。

ナカジマレーシングは2010年開幕戦の小暮卓史以来9年ぶりの優勝。
アレックス・パロウは2017年全日本F3でランキング3位になるものの、翌年のシートを得られずヨーロッパF3に戻るもランキング7位。
そして今年SFのチャンスを得て、ナカジマレーシングに加入し、開幕前テストでもトップタイムを出すなど好調であったが、4戦目にしてようやく初勝利となった。