部外者(普通のサラリーマン)から見たNGT48の件
組織を変えるということはそんなに簡単なことではありません。
ましては、ピークを過ぎたであろうとは言え、あれほどまでに有名になったAKBグループが、たった一人の言葉で無くせるほど「組織」というものは弱いものではないのです。
企業で上司や同僚の内部告発を行う。それは非常にリスクの大きい行為です。
有名なのはオリンパスの社内告発事件でしょうか。
この方は、会社からの報復を受け8年もの間、会社との法廷闘争に費やすことになりました。
それでも、この事件はマスコミに明るみになると共に、マスコミが被害者側についた報道をしてくれたからこその結果です。
最もマスコミに近いAKBグループの社内で起こった事件が、同様の展開になるでしょうか。
むしろ、今回の山口真帆さんの件は、AKB/AKSとしては譲歩していると思います。
では、多くの意見にあるように、加害者側と繋がりのあったメンバーを解雇してしまえば済む話なのでは?
と思われるかもしれませんが、それができないからこそ、このような展開になっているのでしょう。
私のようなファンでも関係者でもない人間には、その真実は知る由もありませんが、考えられるのは以下の2点。
1.加害者はNGTの運営に間接的に深く関与しており、加害者と繋がりの強いメンバーを解雇する訳にはいかない。
NGTは他のAKBグループとは異なる特徴を持っています。
AKBの主要グループである、AKB、SKE、HKT、NMB。いずれも数百万人を超える人口を持つ地域の中心都市を拠点としてできたグループです。
(HKTも福岡だけなら100万単位ですが、福岡県となると500万人を超えます)
同じような人口を持つ札幌(約195万)や仙台(約105万)でも、同じようなグループを設立する話は上がっていましたが具体的には進むことなく、その間にNGTができました。
新潟市の人口は約80万人です。新潟県全体でも約240万人。
他のグループに比べて、圧倒的に商圏が少ないのです。
統計局ホームページ/日本の統計 2019-第2章 人口・世帯
そんな中でNGTをビジネスとして成立させるためには、地元の強い熱意、、、ビジネスライクに言うと、安定した売上に貢献してくれる顧客が必要です。
そういう人が新潟にはいたのでしょう。
そしてその中の人物が今回の事件に(直接的ではないにせよ)関わっていれば、その太客の意向を無視する訳にはいかないでしょう。
2.加害者側のメンバーが多すぎる場合
NGTのメンバーは現時点で41人だそうですが、今回離脱することになったのは山口さんを含めて3人。
最悪38人が「反山口」であれば、山口さんを保護しようとすれば、3人を残して38人を解雇、という展開になります。
AKBのビジネスモデルとして3人ではグループは成り立ちません。
もはや、AKBグループである必要は無くなってしまいます。
山口真帆さんを取るか、反山口グループを残すか、という選択を迫られ、後者を選択したのではないでしょうか。
今後
AKBグループとしては、今後NGTの運営が立ち行かなくなって解散することになってもそれほどダメージは無いのではないでしょうか。
AKBからの主要メンバー(柏木由紀)は引っ込めましたし、1.でいう太客が新潟県内で運営を維持して、少なくとも利益を上げてくれれば、それはそれで良いでしょうし。
利益が出なくなり、解散することになっても、悪いイメージの着いたグループの解散はそれほどのデメリットでもないでしょう。
もしかすると、このままNGTの人気が低落して解散せざるを得なくなる展開の方が、AKBグループにはありがたいのかもしれません。
気になるのは山口真帆さんの今後です。芸能活動を続けられるのでしょうか。
そうであれば、AKSが温情を持って、他の事務所で活動できるように手を回してあげられるのが一番幸せな方向だとは思うのですが。
そういう点からの、この先、事件の裏側が垣間見えるのかもしれません。