TF-NETWORK

日々思うことをつらつらと書き綴る場所です。

2020年F1 第3戦ハンガリーGP

もう今年もハミルトンで決まり。

予選、決勝。更にはファステストラップも奪い、ハミルトンの完璧な勝利で幕を閉じました。
もはや誰も対抗できません。

チームメイトのボッタスは、フリープラクティスはハミルトンと遜色ないタイムを刻んだものの、Q1で0.5秒、Q2で0.3秒離され、Q3こそ0.1秒まで接近しますが、結局ハミルトンの前には立てないまま予選を終えました。

そして決勝は痛恨のスタートミス。
一気に順位を落とし、ハミルトンの独走を許します。

また、第2スティントでは温存していたミディアムタイヤで3位を走行、ハードタイヤで走る2位のフェルスタッペンの真後ろまで付けますが、タレ始めたタイヤで追うことはせず、新品のハードに交換して約20秒の差を改めて追うという選択をします。

これはこれで良かったのです。実際毎周1.5秒ほどフェルスタッペンを上回るペースで走り差を詰めていったのです。
しかし、この後周回遅れに引っかかり、ここで数周差を詰められなくなります。
周回遅れが居なくなったときには、残り10周を約10秒。
しかもこのあたりからペースが落ち、1周1秒のペースでしか差を詰められません。
結局ファイナルラップで真後ろに付くのが精一杯で3位フィニッシュ。
決して遅いわけではないのですが、この詰めの切れない感じが・・・。

フェルスタッペンの逆襲

一方のフェルスタッペンですが、こちらは殊勲の2位でした。
レコノサンスラップ(ピットからスターティンググリッドに向かう周)中にまさかのコースアウト、クラッシュ。左前のアームとフロントウィングを破損してしまいます。

フロントウィングはすぐに交換できますが、サスペンションアームはそういうわけにはいきません。
このままピットに戻って修理・・・かと思ったのですが、ここでレッドブルチームは敢えてグリッドに向かい、グリッド上で修理作業を行います。

スタートまでの約15分(実際の修理作業時間は12分)に修理を行う方に賭けたのです。
この詳細はこちらに記載されています。

www.as-web.jp

 [yahoo]F1 Topic:クラッシュしたフェルスタッペンがガレージに戻らず、グリッドで修理を試みた理由 | F1 | autosport web

フェルスタッペン大逆転をもたらした2つの理由

そしてこの2位という結果をもたらした要因の一つは好スタートでした。
今のF1はスタートの善し悪しは、マシンのセッティングで半分以上が決まっています。
そういう意味では、今回の好スタートはホンダのエンジニアの仕事でもありました。

更に良かったのは5番グリッドであったこと。
2番手のボッタス、4番手のペレス、以下、偶数グリッドのマシンは軒並みスタートに失敗していました。
1コーナーは、1位ハミルトン、2位ストロール、3位フェルスタッペンの順で抜けていきました。

フェルスタッペンに思わぬ援軍

更に幸運は続きます。
濡れた路面でのレーススタートでしたが、既に路面は乾き始めており、フォーメーションラップでハースの2台がギャンブルのピットイン。ドライタイヤに交換します。

これでハース勢は大幅にジャンプアップし、全車のタイヤ交換が終わると、このハースの2台がフェルスタッペンの後ろに付きます。

ハース勢の後ろには、ストロールルクレール、ボッタス、ベッテルが続きますが、ハースの2台に遮られ(特にストロールがマグヌッセンを抜きあぐねたのが大きかった!)2位と3位の差は大きく開き、2位の座を確固たるものにしました。
終盤のボッタスの追撃については前述の通りです。

レッドブルシャシーに問題はあるのか。

ここでふと疑問に思うのは、レッドブルのレースでのペースが意外に速かったことです。
予選では、7位と13位という結果に終わったレッドブル勢。
しかしレースでは予選3位のストロールを抜き、その後も寄せ付けず、ボッタスからの追撃も凌ぎきり2位でゴールしました。
当のフェルスタッペンも「決勝ではそれほどマシンは悪くなかった」とコメントしています。

同時に、チームメイトのアルボンも5位までポジションを上げてのゴール。

こちらも、6位のベッテル、7位のペレスを抑えきっての5位です。
やはりアルボンも「マシンの感触はとてもよくて速さがあった」「予選と比べて、レースペースがはるかに優れていたのには少し驚いた」とコメントしています。

コンディションの状態に上手く対応できていなかっただけなのかもしれません。
そうであれば、ちょっとしたきっかけで一気に速さを取り戻せるかもしれません。

 

躍進レーシングポイント

開幕前から躍進が予想されていたレーシングポイント。
ここでも速さを見せました。
予選ではメルセデス勢に続き、3位ストロール、4位にペレス。

決勝でも、フェルスタッペンには先行されたものの、ストロールが4位フィニッシュ。
ペレスはスタートの失敗が響きますが、それでも7位と大量点を稼ぎ、コンストラクターズランキングは3位のマクラーレンに1ポイント差の4位となっています。

気になるレーシングポイント周囲のウワサ

ここで気になるのが、今年でフェラーリを離脱することになったベッテル移籍のウワサ。
レーシングポイントのチームオーナーは、ローレンス・ストロール。つまりランス・ストロールの父親ですから、息子を解雇することはあまり考えられません。

普通に考えればもう一人のドライバーであるセルジオ・ペレスがシートを失うことになるはずなのですが、このペレスもレーシングポイントには多大な資金を持ち込んでおり(約20億円?)、かつ、レーシングポイントの前身であるフォースインディア時代から所属しているドライバーで、契約も既に2022年まで結ばれています。

そういうドライバーを簡単に(いくら4回チャンピオン経験者が来るとは言え)解雇して良いのか?という懸念もあります。
変な騒ぎがチームに悪影響を及ぼさないことを願うばかりです。

フェラーリ復活?

そしてもう1チーム、今回予想以上に調子が良かったのがフェラーリ
予選では2台ともQ3まで進み(今シーズン初)、5位ベッテル、6位ルクレールとなりました。

決勝レースでは偶数グリッドのルクレールは出遅れ、その後のタイヤ戦略の都合もあり11位に終わってしまいますが、ベッテルはタイヤ交換時の渋滞や、終盤のタイヤの摩耗にも悩まされながらも6位フィニッシュ。まずまずの結果を残すことができました。

ハンガリーのようなエンジンパワーが重視されず、ダウンフォースを必要とするサーキットではそれほど悪くないようです。

しかし、、、5位や6位を狙うポジションのチームでは無いはずなので、しっかりして頂きたいところです。
とはいえ、チームの状態、雰囲気は非常に悪く、すぐにどうにかなりそうな感じではありませんが。

次のレースはシルバーストーンでの2連戦。高速コースでフェラーリにはまた厳しいレースとなりそうです。