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F1 2019R2 バーレーンGP(1)~ルクレールとベッテル~

結果はメルセデスの1-2でしたが、この週末最も注目を集めたのはルクレールでした。
恐らくこのレースはルクレールというドライバーにとって、キャリアの転換点となるレースになるでしょう。

この週末は初日からルクレールの速さが際立っていました。
金曜日のFP1で最速タイム。FP2ではベッテルに1位を譲りますがその差は0.035秒差。
FP3でも再びトップタイムを出すと、予選でも全セッション2位のベッテルに対して0.3秒程度の差をつけてのポールポジション

決勝レースではスタートが乱れ、トップをベッテルに譲ると、その後もボッタスの攻撃を受け3位までポジションダウン。
しかし、そこから新人らしからず、全く同様のない走りで着実にベッテルとの差を詰め、5周目にはトップの差を奪い返します。

その後も着実に2位以下との差を広げ続け、ほぼ独走状態に入ります。

そんな2年目の若手に対して、情けない姿を見せてしまったのがベッテル
スタートこそ良かったものの、ペースが上がらず、ルクレールにトップを譲り渡してしまったのは致し方が無いものの、その後、ハミルトンにも差を詰められ、アンダーカットを許してしまいます。
その後、ソフトタイヤが厳しくなったハミルトンを攻めオーバーテイクしますが、2回目のピットストップ後、共にミディアムタイヤでの走行となるとハミルトンは一気にベッテルとの差を詰め、38周目にバトルとなります。
ターン4でハミルトンがベッテルの横に並ぶと、ベッテルが踏ん張りきれずにスピン。
その後、コースに復帰するもののマシンへのダメージがあったのか(どこかにぶつけた訳ではなかったが、本人曰く「タイヤに大きなダメージを負ってしまい、非常に大きなバイブレーションがあった」とのこと)、その後すぐにフロントウィングが脱落しピットインを迫られる(フロントウィングが残ってても、タイヤへのダメージが大きかったと言うことなら、タイヤ交換だけでもする必要があったのだろうが)。
参考:

ベッテル、バーレーンで自滅「ドライブするのが、難しいマシンだった。スピンは僕のミス」|motorsport.com日本版

 

既にルクレールには先行され、その上ハミルトンにも抜かれてしまっては、、、と思う気持ちはもちろんわかりますが、あのペース差で詰められては、速かれ遅かれ抜かれていたのではと思います。
そこまでの差が無かったとすれば、CSの解説陣が言っていたように、今回のコースはDRSが効きやすく、しかもDRSゾーンが3箇所もあるサーキット。しっかり後ろについて次のDRSゾーンで抜き返すこともできたはずです。
あのターン8までのS字で粘る必要があったのか。甚だ疑問です。

しかもベッテルの場合、このようなケースがこれが初めてではありません。
昨年も、何度もこのようなケースがありました。
印象の残っているのは昨年のドイツGPでしょう。
トップ独走中に降雨があり、ハミルトンが後方から1周数秒単位の勢いで猛追。
一時期25秒ほどあった差は10秒ほどに縮まったところで単独クラッシュ。

鈴鹿でもありました。
予選で失敗し8位スタートとなったベッテルは8周目までに4番手までポジションを取り返し、3位のフェルスタッペンを追うものの、スプーンカーブの入り口で接触し、スピンアウト。最後尾まで脱落しレースを失います(一応6位でフィニッシュするものの、これでチャンピオンに王手となった)。

2013年までの4年連続チャンピオンの後、2014年にリカルドとのチームメイトバトルに敗れフェラーリに移籍して4年目。
これまでも時々頭に血が上った時に不可解な場面はありましたが、昨年あたりからそれが顕著になってきた気がします。

このベッテルのメンタル面を何とかしないと、フェラーリは今年もメルセデスに勝てない気がします。