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F1 2019R6 モナコGP(2)~決勝~

抜きどころのないモナコ

昨年はダニエル・リカルドがモーターパワーを失ったまま(エンジンパワーのみで)メルセデスの2台を抑えきり優勝した。
とにかくコース上でポジションをキープするのが重要なレース。

そんな中、順位に変動がありそうなのは予選で失敗したルクレール。このコースでどこまで追い上げられるか。

 

スタートは大きな順位変動はなく、ハミルトンがポジションキープし、その後をボッタス、フェルスタッペン、ベッテルと続く。
予想通りの動きを見せたのはルクレール
スタートで順位を2つ上げ、抜きどころは少ないものの、最終コーナーのラスカスへの飛び込みでグロージャンを強引にオーバーテイク
更にその翌周にはヒュルケンベルグの背後に迫り、同じようにラスカスへ飛び込む。
が、グロージャンのように道を空けてはくれず、両者は接触
共にコースに復帰するも、ルクレールはタイヤがパンクしてしまい、ほぼ丸1周に渡って完全に破損したタイヤで走ることになる。
それによりフロアが割れ、パーツをまき散らしながら走ることになり、セーフティーカー導入となる。
ルクレールの若さが出てしまった。予選の失敗による焦りからくる無理な飛び込みと接触

このルクレールに対し、グロージャンのコメントがベテランのよう
「僕は接触しないようにドアを開けたが、皆がそうするわけではないだろうと思っていた。そしてそれは次のラップで起こった。だから僕たちはふたつポジションを上げられたんだ」
近くからも、こんな走りではいずれ自滅すると思われてしまうほどだったのでしょう。

 

セーフティーカーが入ると、上位陣は一斉にピットイン。
メルセデスがハミルトンが先行、ボッタスはわざとペースを落とし、連続ピットストップに備える。
そして、ボッタスとフェルスタッペンがほぼ同時にピットアウト。
狭いピットロード上で併走する両車。
わずかながらもフェルスタッペンが先行するも、ボッタスを壁に押しつけるような走りとなり接触
このとき、ボッタスのタイヤがパンクしてしまい、ボッタスは翌周再びピットインすることとなるが、この時点ではまだ後続との差が大きく、4位で復帰。
一方のフェルスタッペンには5秒のタイムペナルティの判定が下される。

ハミルトンはここでミディアムタイヤを装着。
予想周回数は約40周と言われているので、残り周回約60周を考えればもう一度ピットインが必要。
フェルスタッペン、ベッテルはハードタイヤ。
ボッタスもミディアムだったが前述の通り、再ピットインしているのでハードタイヤ。
こちらは最後まで走りきれる。
5位のガスリー以降はピットインしていない。

ここからのハミルトンの戦略は、ひたすらペースを抑えてタイヤを最後まで保たせることしかない。
4位のボッタスまではほぼ1秒前後の差で続く激しいバトル。
・・・だが、ここはモナコ。一向にオーバーテイクの気配はない。

フェルスタッペンがハミルトンを追い詰めた、というような記事も出ているが、それはあくまでもハミルトンがミディアムタイヤを保たせるためにペースを落としていたからで、決して速さで対抗できていた訳ではない。
ハミルトンもタイヤが保ってくれるかどうかは心配だっただろうが、フェルスタッペンに抜かれる心配はしていなかっただろう。

ベッテルは着実にフェルスタッペンの背後を伺い、フェルスタッペンの5秒ペナルティで2位を確保。
今季初のメルセデス1-2を崩したドライバーとなった。
3位にはボッタス、4位にフェルスタッペン、5位にはガスリー、6位にサインツ、7位にクビアト、8位にアルボンが入りホンダエンジン搭載車は4台とも入賞。
9位には予選、スタートとも上手く決めたもののいつの間にか順位を落としてしまった昨年の優勝者リカルド。
10位にはグロージャンが入った。