2019年のスーパーフォーミュラ
2019年のスーパーフォーミュラが開幕した。
今年からはクルマが昨年までのSF14からSF19に変更。
「クイック・アンド・ライト」のコンセプトは変わらないままに、全体的な性能アップ。
エンジンはGTと共通の2リッター直4ターボエンジンなのでF1には到底敵わないが、コーナリング性能はF1に匹敵する性能とのこと。
ラップタイムも、1分36秒前後を記録しており、一時期のF1とそれほど変わらないタイムを出している。
もう一つのSFの特徴はオーバーテイクボタン。
F1ではDRSという装置でリアウィングの角度を変えて空気抵抗を無くす方法をとっているが、SFではエンジンの燃料流量を増やしている。
これまでは1レース5回で1回あたり20秒間パワーアップするというルールだったが、今年からは計100秒間を何回でも使えるようになった。
ただし、1回使うと100秒の間隔を空けないと次は使用できない。
これまで以上に戦略の幅が広がりそうだ。
そして今年大きく変わったもう一つの要素はドライバーラインナップ。
昨年度のチャンピオン山本尚貴が無限からダンテライアンに移籍。チームメイトだった福住仁嶺も同チームに移籍。
ダンデライアンに居た野尻智紀はトレードのような形で無限に移籍。
もう一人の松下信治はFIA-F2に参戦となった。
無限のもう1席はレッドブルの育成ドライバーで2017-2018年2年連続マカオGPの優勝者、ダニエル・ティクトゥム。
ホンダ勢ではB-Maxレーシングがヨーロッパのトップチーム、モトパークと提携し2台体制になった。
ドライバーは、F1ファンには懐かしいゲルハルト・ベルガーの甥、ルーカス・アウアー。そしてもう一人はこちらもF1ファンでは知らない人はいないマシンデザイナー・エイドリアン・ニューウェイの息子、ハリソン・ニューウェイが参戦することとなった。
そして中嶋悟率いるナカジマレーシングも体制が変わり、牧野任祐とアレックス・パロウのコンビ。
牧野任祐は2016年に全日本F3ランキング5位、2017からはヨーロッパに進出。F3(15位)とF2(13位)を1年ずつ経験して日本に復帰。
パロウは2017年に全日本F3でランキング3位、昨年はヨーロピアンF3でランキング7位で今年から再び日本へ戻りスーパーフォーミュラへの参戦となった。
トヨタ勢ではトップチームであるトムスがジェームス・ロシターに代わり、近藤レーシングから昨年ランキング2位のニック・キャシディが移籍。中嶋一貴とコンビを組む。
キャシディが抜けたKONDOレーシングは山下健太が残留し、セルモから国本雄資が移籍。
国本が抜けたセルモは石浦宏明に加え、昨年の全日本F3を18戦中16勝と圧倒的な強さを見せた坪井翔がデビュー。
チームインパルはラインナップ変わらず関口雄飛と平川亮のコンビで2年目。
チーム・ル・マンは大嶋和也は変わらず、ロシアからアーテム・マルケロフが参画。2017年のFIA-F2ランキング2位、2018年FIA-F2ランキング5位でルノーのテストドライバー経験もあるドライバー。
ドライバー紹介だけで長くなってしまったのでレースは別記事で。
今年度のエントリーをまとめると以下の通り。
DOCOMO TEAM DANDELION RACING(HONDA)
1. 山本 尚貴(30)栃木県
5. 福住 仁嶺(22)徳島県
KONDO RACING(TOYOTA)
3. 山下 健太(24)千葉県
4. 国本 雄資(28)神奈川県
TEAM LEMANS(TOYOTA)
7. アーテム・マルケロフ(24)(Artem Markelov)ロシア
8. 大嶋 和也(31)群馬県
TEAM MUGEN(HONDA)
15.ダニエル・ティクトゥム(19)(Daniel Ticktum)イギリス
16.野尻 智紀(29)茨城県
REAL RACING(HONDA)
17.トリスタン・シャルパンティエ(18)(Tristan Charpentier)フランス
Team KCMG(TOYOTA)
18.小林 可夢偉(32)兵庫県
TEAM IMPUL(TOYOTA)
19.関口 雄飛(31)東京都
20.平川 亮(25)広島県
TEAM TOM’S(TOYOTA)
36.中嶋 一貴(34)愛知県
37.ニック・キャシディ(24)ニュージーランド
CERUMO･INGING(TOYOTA)
38.石浦 宏明(37)東京都
39.坪井 翔(23)埼玉県
B-Max Racing with motopark(HONDA)
50.ルーカス・アウアー(25)オーストリア
51.ハリソン・ニューウェイ(20)イギリス
NAKAJIMA RACING(HONDA)
64.アレックス・パロウ(22)スペイン
65.牧野 任祐(21)大阪府
※年齢は2019/4/1現在
